としま昭和病院 大部幸医師にきく

これまでの歴史

当院は私の祖父が1949年に前身の昭和医院として開業し、1952年に病院となって各時代で必要とされる医療を提供してきました。祖父の時代は、終戦直後の日本が混迷しており軍医だった祖父は何でもやっていました。お産をやったり腎臓摘出手術をやったり、必要に応じて何でも治療していたのです。父(二代目)の時代は、日本が高度成長期に入った時期と一致しています。老人医療費(当時)が無料になり医療が大病院などで臓器別に細分化された時期です。それに伴い、当院の役目は次第にプライマリ・ケア(患者さんを一人の人間としてとらえ、その人の体や心が抱える問題を総合的に診る医療)を担う方向にシフトしていったのです。私は三代目として2017年に理事長になりました。(2024年〜院長である夫が理事長も兼務)国の方針により病院の医療機能の分化が推し進められており、当院は急性期治療のみ行う病院から地域包括ケア(急性期治療後の病状が安定した患者さんに対して安心して在宅復帰できるようサポートする)を担う病院になることを選択しました。仕事に従事する中でこの医療機能が重要であることを実感しています。例えば、肺炎で入院した独居の高齢患者さんが体力の低下で外出することができなくなり生活支援が必要になった場合、すぐに退院させるのではなく多職種で生活を支援する介護サービスを構築してから退院していただきます。また、大病院で厳しい治療を受け体力が著しく低下した患者さんの転院を受け入れ、リハビリを行ったり介護サービスを構築したりします。
このように、地域の病院としてその時代に必要とされる役目を果たしてきました。

腑に落ちない三つの経験

私は20年以上ここで診療していますが、数年前に高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の患者さんに対し数値を見て薬を選択する自分に気づきました。食事療法、運動療法とは言ってもバランスの良い食事とかウオーキングとか、簡単な指導しかできないものですから患者さんも具体的にどう改善したら良いのかわからず、結果として私が薬剤の処方に頼らざるを得なくなったのです。そしてまた、患者さんも薬に頼っている。こういう状況に悶々としていました。二つ目と三つ目は精神医療に関することです。私が身体疾患で診ている患者さんでメンタルクリニックから複数の抗うつ薬や抗精神病薬を処方されている方がいます。それで良くなっているのか問うと変わらないと言うのです。そして、症状が悪化するとすぐに薬が増やされます。一時的に薬が必要になることはあっても、根本的な治療やカウンセリングを施さなければどんどん薬が増えていくのは自明の理だと思います。私は精神科医ではないので薬については何もできません。患者さんのお話をただ傾聴している自分がいました。そしてこれまでの精神医療のあり方に大打撃を受けることになった経験を紹介します。当時52歳の拒食症の女性が「咳が出ているので診てほしい」とご両親から電話をいただき訪問診療することになったのですが、その女性は7回もの医療保護入院を経験した結果、極度の医療不信に陥り、その後7年間全く医療を受けず家に閉じこもったままでした。私が初めて往診した日のことを昨日のように覚えています。全く無表情で布団の中で横たわっており起き上がることができない状態でした。咳の原因は極度の貧血による心不全とわかり、自宅で治療を行い咳は治りました。その後も高アンモニア血症による意識障害で透析が必要になったため大学病院に入院を依頼、透析を脱した後に当院に転院し治療を続けました。いつの間にか、女性は少ないながらも食べられるようになっていて、自分のことを話し笑うようになっていました。そして、今では外来に自転車で通院しています。私が一貫して心がけていたことは、自分から食の話をしないこと、一人の人間として真剣に誠実に接すること、この2点です。ですので、精神科医でない私がいつもと変わらぬ診療を行っただけで通院できるようになったため、女性が過去に受けていた精神医療は何だったのだろう?と訝しく思うのも仕方のないことだと言えるでしょう。
どれも既存の医療では解決できない問題と認識していましたが、かといってこのままではいけない、どうしたら良いのか、という腑に落ちない想いを何年間も持ち続けていました。

篠浦塾との出会い

そのような気持ちを抱き続けていたためか、ある方から篠浦先生をご紹介いただき2024年から篠浦塾で学ばせていただいています。篠浦先生の凄いところは都立駒込病院脳神経外科部長で超多忙の在職中から篠浦塾を立ち上げたところだと思います。日本のために退職後に大きなことを成し遂げようとするその気概は凄まじいものだと想像できます。私は地域医療の一翼を担う医師として自分なりに一生懸命やってきましたが、地域の課題解決に留まっているだけではいけないなと考えさせられました。しっかりと地域の課題をやっていくと日本全国にも通じることになるのだろうと思っています。
篠浦塾で学んでいるうちに、既存の医療では解決できない私が抱えている課題の打開策を得ることができました。それが『統合医療』です。今の医学教育は主に西洋医療ですが、それだけでは改善しない症状が統合医療を施すことによって軽快した症例を篠浦塾のセミナーで示してくださいます。そして特筆すべきは篠浦先生が開発された脳活用度診断により、自分の脳のタイプを知り幸せに生きる「脳」の使い方を学ぶことができる点です。西洋医療でないと太刀打ちできない疾患は山ほどあり今後も必要な医療であることに変わりはないのですが、予防医療を継続し、よい脳の使い方をすれば癌や認知症を含む生活習慣病、精神疾患のリスクを減らすことができるでしょう。地域医療の使命は、病気にならないよう予防医療の視点でアドバイスし、病気を発症してしまったら根本原因を説いて統合医療で治療を行う。これらにより人々の心身を健やかに導くことだと思います。

乃木坂ウェルネスに入ったきっかけ

既存の医療従事者でない方たちがどういうことをやっているのかという興味と木曜日は医療従事者が集まっているので、そういう方たちと繋がりたい潜在意識から入りました。当院は統合医療を取り入れ始めたばかりのため付随する業務で慌ただしく、乃木坂ウェルネスへの参加がなかなか叶わないのですが、地域医療の使命としての統合医療、という観点からの発信場所として最適だと思っています。このような場を提供していただきありがたく思います。

覚醒下手術で世界を代表する脳外科医 篠浦伸禎医師にきく

覚醒下手術と西洋医療

片平:篠浦先生は、脳のスペシャリストとしてご活躍されていますが、最近、注目されている「覚醒下手術」とはどのようなものなのでしょうか?
篠浦:患者さんを覚醒させた状態で手術をする方法です。脳に痛覚がなく、脳機能が温存されたままですから、患者さんには完全に起きていただき、悪くなりそうな症状をずっとチェックきるのです。
片平:症状が悪化したら手術をストップできるわけですね。
篠浦:全身麻酔では症状が悪化したのがわかりませんので、覚醒下手術に比べて圧倒的に手術成績が悪いのです。覚醒下手術は手術成績がいいのみならず、目の前で神経症状が急激に変化するため、脳機能のあり方が明確にわかります。それに基づき、脳テストも作ることができたんですね。
片平:最近は脳科学なども関心がもたれていますし、医学の進歩は素晴らしいですね。
篠浦:現代医療を西洋医療、補完代替医療と分けると、現代医療のほとんどは保険制度に支えられた西洋医療が主軸になっているといってよいでしょう。この医療は、もともと戦場で発達した歴史がありますから、外傷や感染症などといった外敵と戦うために役立ちます。そしてこれまでの歴史は薬や手術などを用いる西洋医療を中心に発達してきたといっても過言ではありません。

西洋医療だけでは不十分

片平:西洋医療の問題点もありますね。
篠浦:西洋医療では病気を「敵」とみなして治療してきたために、体の中から発生する生活習慣病に対しては不十分です。
例えば、アトピーを例に挙げていうと、最初から西洋医療で治療した場合、初期段階でステロイドという薬剤を使用します。最初は劇的に効きます。ところがだんだん効果がうすれ、同時にステロイドの量が増えてしまって、にっちもさっちもいかなくなります。そこで初めて西洋医療から離脱し、別の治療法、例えば食事療法や波動医療を試みる例が非常に多く見られます。
片平:西洋医療だけでは不十分なんですね。
篠浦:病気の根本原因を治さずに、対症療法に終始するからです。例えばアトピーの根本原因のひとつに食事が悪いことが考えられます。小麦粉、砂糖、乳製品などのアレルギーで腸の状態が悪くなります。リーキーガット症候群といいますが、異物が腸から血管内や体内に漏れ出してアレルギー反応を起こすのが根本原因と考えられます。
ここで西洋医療ではそれを根本から解決するのではなく、アレルギー反応を抑制するためにステロイド剤を使って、一時的には治ったようにみせます。つまり西洋医療は症状を一過性に改善させますが、同時に自然治癒力をどんどん下げてしまうともいえるのです。

大切なのは自然治癒力の見直し

篠浦:私たちの体には本来、自分を治す「自然治癒力」が視床下部を中心に備わっているのですが、ステロイド剤を使って対症療法をすることにより、体が薬に依存するようになってしまうわけです。そのため自然治癒力が下がり、再発するたびに症状が手に負えなくなってくるんですね。
これはすべての生活習慣病にいえることです。生活習慣病の根本原因は、食、体、脳の使い方、つまりストレスに弱いと自然治癒力が落ちてくることも原因です。
片平:自然治癒力がキーワードですね。
篠浦:最初にのべたように西洋医療は外敵、急性期、厳しい状態に強いという特徴があります。そこでこの特徴は大いに活用したいわけです。ここに食、体、脳の使い方で生活習慣病を根本的に治す補完代替医療を組み合わせる「統合医療」が、すべての病気を改善させるためには必要であると思われます。つまり生活習慣病に関しても、厳しい状況の時は、西洋医療を用いることは有効ですが、それはできるだけ短期間にして、本来は最初から補完代替医療を徹底的に行うほうがよいのではないかと考え、集学的統合医療が必要と考えています。

集学的統合医療とは?

片平:集学的統合医療とは、どのようなことですか?
篠浦:本来は病気を治す力のあるはずの自然治癒力が、ストレスを含めさまざまな原因で落ちたために病気になっているわけですから、自然治癒力を上げることが大事なんですね。そこでさまざまな有効な治療法を組み合わせていけばよいのですが、人によって効果に個人差があるため、多くの実績のある治療法を体験し、何が合うのかを個人で確認し、その治療法を組み合わせて、自然治癒力をどんどん高めていく医療です。
私の主催する篠浦塾では、集学的統合医療を行うという治療方針のもとに、実績のある多くの治療家、治療機器メーカーと提携し、病気に合わせた有効な治療法を、過去の実績から提示しています。
片平:それは素晴らしいですね。
篠浦:たくさんある情報の中で回り道をしないように、効率よく病気を改善させるには、統合医療に関する知識が必須です。
その中でどの治療法が有効であるかに関する情報を患者さんが病気の初期から知っていることが必須なんですね。
例えば片平さんの扱っている寝具のアルファースリームなどはとても価値が高いと思います。またボイトレについても誤嚥性肺炎予防、右脳の活性化によるストレス解消、歌を覚えることによる認知症予防につながるわけですから、とても有効だと思います。
補完代替医療で成果を出している人が集まり情報交換ができる乃木坂ウェルネスは大きな役割をはたしていると思いますね。

篠浦塾を立ち上げた理由

片平:先生が篠浦塾を立ち上げたきっかけを教えてください。
篠浦:食・体・脳の使い方を改善にすることを目的として、本質的な医療、統合医療をするために約8年前に立ち上げました。
医療と教育に関して仲間と共に学び、戦後、消えてしまった家族的なコミュニティーを共に作り、社会貢献することで、幸せな人生をめざしています。
片平:具体的にどのようなことを企画されていますか?
篠浦:大きく分けて3つの分野があります。ひとつは「医療相談」です。認知症、発達障害、うつ病などの脳疾患やがんなどの生活習慣病に対して、西洋医療と補完代替医療を適切に組み合わせた診療方法をアドバイスをしています。脳テストを用いた脳の使い方の改善法のアドバイス、波動測定器(メタトロンSAKURA)、毛細血管血流測定器を用いて、どのような食や波動医療が病気の改善に役立つかアドバイスし、補完代替医療を実際に体験していただくような診療内容となっています。

講座を行い総合的に学んでいただく

篠浦:2つ目が「初級講座」を行うことです。「予防医療勉強会」では各分野で実績をあげている講師から食・体・脳の使い方を改善する補完代替医療を学びます。もし生活習慣病があればそれを改善することにも役立つでしょう。
そのために協力各企業に参加してもらい、体験会、製品の説明会を行っています。加えて「S-BRAIN勉強会」も行います。脳テストは、ストレスを乗り越えるための脳の使い方の改善法です。数値で明確にわかるようにし、学ぶことで、自分や自分に関わる人が幸せになるための適格なアドバイスが誰でもできるようになります。
また「薬を使わない脳疾患の治療法」についても学びます。薬で認知症、発達障害、うつ病などの脳疾患を治すのは難しく、逆に悪くすることも多々あるため実績のある講師にセミナーで治療法を話してもらい、実践することで脳疾患の改善に非常に役立つような内容になっています。
片平:それは素晴らしいですね。

資格制度で多くの人がより健康に幸せに

篠浦:3つ目が「資格制度」です。統合医療推進のために篠浦塾は活動しています。
集学的統合医療を推進することで多くの病気、特に生活習慣病を改善することに結び付くと思いますので、篠浦塾で学んで正確な医療知識をもつ受講生と篠浦塾の医師がチームをつくって、草の根的活動で医療を広げていきたいと思います。篠浦塾のセミナーをすべて学ぶと、「篠浦塾健康指導師(以下健康指導師)」という資格を得ることができ、患者さんをフォロー、脳テストを用いたカウンセリング、統合医療に関する講演をすることが可能になります。
片平:とても興味深い内容ですね。
篠浦:健康指導師は、患者さんに寄り添ってアドバイスやカウンセリングができるので、不安のために症状が悪化しがちな患者さんの病気の改善に大きな役割を果たすと思いますし、今までなかった新たな職業になると思います。困っている人の症状を改善し、幸せになるお手伝いをすることにより、日本全体を幸せな方向にもっていくことを目的とする職業になると思います。

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次回2024年1月31日の18:00(Zoomは20:00)
開催日 2024年01月31日
講師
次回2024年1月23日の18:00
開催日 2024年01月23日
講師
癒しウェルネスフェアin六本木
開催日 2023年12月09日
内容 心身を癒し健康で幸福で生き生きとした生活を送るためのフェアを開催!

創作も育児も発見! 見つける豊かさ
開催日
講師 保育士/童話絵本作家
常田 メロンさん

次回2024年1月11日の18:00(Zoomは20:00)
開催日 2024年01月11日
講師
マイクロスコープを 使って単価アップ戦術
開催日 2023年12月13日
講師 あきや∞接骨院 院長
秋谷 大輔さん