2026年03月06日
胎内記憶研究
池川 明 医師にきく

新しい時代に必要な魂と愛の世界観
胎内記憶研究との出会い『生きがいの創造』から
片平 先生は産婦人科医として長い間、ご活躍されていらっしゃいますね。
池川 平成元年に産婦人科診療所を開設し、28年間、お産に携わりました。29年目でお産を辞め、今は近くの助産院の嘱託を受け、そこの妊婦さんたちが検診に来るような形で仕事をしています。
片平 胎内記憶があることを知るきっかけになったのはいつですか?
池川 知ったのは2000年頃でした。福島大学経済学部の飯田史彦教授が書いた『生きがいの創造』という本を読んだことがきっかけだったんです。
片平 当時、話題になった書籍ですね。
池川 そこにはお腹の中の世界観についての話が描かれており、さらに胎内記憶の本の紹介がありました。トマス・バーニー博士の『胎児は見ている』やデーヴィッド・チェンバレン博士の『誕生を記憶する子どもたち』という書籍や論文が記されており、驚きました。
しかし、当時の日本では1995年に「オウムサリン事件」が起きたことがあり、総務省からスピリチュアル的な表現を制限するような御達しが出、マスメディアがこのような話を避けていたのです。ですから海外では研究が進んでいたのに、私は知らなかったのです。

胎内記憶の研究でたどり着いた魂の存在
片平 先生は具体的にどのように研究していったのですか?
池川 最初、ダウジングなどを用いて胎児に直接聞いていました。でもあるとき、堕胎を希望するお母さんと、誕生を切望する赤ちゃんがいたのです。その時は、お母さんに赤ちゃんと話してもらいました。これをきっかけに、自分だけの判断では責任が持てないと思い、お母さんに直接、話を聞いてもらうようにしました。
さらには胎児のみではなく、新生児や子供たちにも話を聞いていくと、さまざまな前世の記憶をもっていたり、お母さんを選んで生まれてきた理由や宇宙の話も出てくるようになりました。こうして考えていくと「魂」という存在について考えざるを得なくなりました。
片平 西洋医学の世界では考えられないコンセプトですね。
池川 今の科学の世界では、新生児はまだ脳ができていないから何も理解できないと考えられています。ましてや胎児の意思や考えなどについては全く考慮してこなかったことです。
魂はいつから宿るのか?そして宇宙論へ
片平 魂があるとしたら、いつからお腹に入るのですか?
池川 入る時期についてはバラバラなのですが、どうやら受精する前から存在しているようなのです。時には妊娠7ヶ月頃に入る魂もいるようです。
片平 多彩なケースがあるようですね。
池川 魂のことを研究していると宇宙論にいきつきます。宇宙は粒子で満ちていると考え、「粒子=人間の魂」と推測するようになった時、量子力学の種市孝先生に出会い、得心しました。さらに「自分は創造主である」とおっしゃる先端技術研究機構上席顧問のKENさんにも出会い、宇宙の成り立ちを聞いて感動しました。
その話を胎内記憶教育協会を一緒に立ち上げた理事の土橋優子さんに伝えたところ、土橋さんは「私は宇宙の始まりから知っていますよ」と言うのです。
彼女は宇宙に偏在する光の粒を「愛の粒子」や「宇宙の愛」と呼んでおり、愛こそ宇宙を構成する存在だというのです。
このようにさまざまな考察を重ねていくと、「宇宙は愛でできている」と確信できるようになりました。さらに人間も愛の粒子で構成されているので「人間も愛である」と思うに至り、目に見えない余剰次元、もしくは、どこかわからない世界に私達の魂本体があり、そこと今の私たちの肉体が繋がっているのではないかと考えるようになりました。
胎内記憶のメリットを伝える方法
片平 壮大な宇宙論に通じるわけですが、胎内記憶を研究することで、得られるメリットを教えてください。
池川 今は世界人口が80億人いますね。私はこの研究を世界の4億の方に伝えたいと思っています。そうすれば世の中は変わると思うからです。
片平 日本のみならず、世界中の人に広く伝えたいわけですね。
池川 日本では「魂」と言ったら、割と理解してくれて違和感なく受け入れてくれる方が多いので通用しやすかったのですが、海外は文化や宗教などによって異なる解釈の問題があります。
片平 例えばどのような点ですか?
池川 まずは神様についての概念が異なります。それから魂の生まれ変わりを受け入れない考え方など、たくさんあります。そこで、この部分の表現の仕方を工夫して脳科学と絡めていきながら「胎児に話しかけるといいですよ」という流れで持っていこうと試みています。
片平 アンチの方たちもいますか?
池川 もちろん、こういう話を嫌いな人がいますし、そういう方は、この説を叩いてきます。講演会にそういう人たちが集団で聞きに来ることもあります。なぜか、そういう会が満席になります(笑)
片平 興味深い現象ですね。
池川 この人たちは「反対」と言いながらも、実は応援しているんじゃないかと思いますよ。
片平 炎上商法かもしれませんね(笑)。
お母さんのストレスは赤ちゃんにどう影響するのか
池川 胎内記憶を紐解くと、胎児との対話を通じてお母さんの妊娠中のストレスも緩和しますが、生まれてきた子供の将来にも大きく関係があることがわかってきました。日本では夏休みが終わった時、中高生が300人くらい自死するという話を知っていますか?小学生も年間15人くらいは自死しています。その原因がどこにあると思いますか?
片平 広くいえばレンジからの電磁波、食品添加物、タバコ、排気ガス、ストレスなどが考えられそうですね。
池川 確かにいろいろな原因が考察されます。でも一番大きいのは、その子が生まれた時のお母さんの胎内環境です。
もちろん、その後の関わり方によっても変わってくるので一概にはいえませんが、お母さんが妊娠中に慢性的なストレスを抱えると、生れる子はとても攻撃的だったり、うつになるような性格に傾くといわれます。一方、お母さんが妊娠中も、出産の瞬間も幸せであれば、ストレスによる脳のダメージは、ある程度、カバーできるといわれます。
片平 妊娠中のお母さんの心の状態が大きく作用するのですね。
池川 ところが現在のお母さんは、妊娠中にストレスを抱えている場合が多く、産んだ瞬間に幸せになることはほとんどありません。そして、そのような状態で産まれた赤ちゃんは大泣きすることが多いわけです。するとお母さんはどうしていいかわからず、出産後、2週間くらいで4割の方がマタニティブルーを経験するという統計が出ています。
大切な愛を伝える5要素
片平 母と子供の関係は大きいですね。
池川 そもそも子供たちは、選んだお母さんを100%信頼しています。生まれたあと、自分だけでは生きていけないから、100%お世話になるわけですから、それができるお母さんしか選びません。
片平 なるほど。確かにそうですね。
池川 ところがお母さんたちが子供に対する信頼をもっていない。子供たちの将来が心配だから、不安だから「宿題をしなさい」「学校に行きなさい」と言うわけです。でも、その子のことを「絶対立派な大人になる」と信じていたら、何も言わなくても、その子は立派に育ちます。
このようなことをふまえ、私は「愛を伝える5要素」を提唱しています。これは「肯定的な言葉」「クオリティ・タイム(質の高い時間)」「贈り物」「サービス行為」「身体的なタッチ」です。
まずは肯定的な言葉として、「感謝」を伝えます。この言葉自体に即時性があるので、発した瞬間から愛が伝わります。
長期に渡って伝えるのが「存在の需要」と「子供を信じる」、そして「応援する」ことです。「生まれてきてくれてありがとう」「あなたがいない人生は考えられない」と子供に伝えるのです。
胎内記憶を広めて豊かな人生を
池川 さらに「クオリティ・タイム」は、子供の目を見て話を聞いたり、一緒に遊んで、子供に「大切にされている」と感じさせる時間を持つことです。
またいつも思っていることを形で表すことも大切なので、プレゼントをします。
もちろん子供のために食事を作ったり、身の回りの世話をしているお母さんは多いと思います。さらに「身体的なタッチ」とはスキンシップのことです。これで「愛情ホルモン」や「幸せホルモン」といわれる「オキシトシン」というホルモンが脳から分泌されます。
こうしてお母さんのストレスを緩和し、子供も豊かな愛の中で安心して育つことができます。しかもお金は一切かかりません。ですから、このようなコンセプトを広め、多くの人が気づき、実践していたら、世の中はよくなると思うのです。
片平 素晴らしいですね。多くの人に伝えたいです。ありがとうございます。

1954年生まれ。「胎内記憶」領域の第一人者として、これまで数々の研究論文・書籍の執筆や、新聞・映画等のメディアへの出演を続けてきた。2014年から上映されている「かみさまとのやくそく」では主演を務め、現在までの観客動員数は31万人にのぼる。1989年に横浜市に産婦人科 池川クリニックを開設し、2016年までの28年間で約2700件の出産を扱った。現在では出産の扱いをやめ、胎内記憶を世界に広める活動に専念している。
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カテゴリ:統合医療インタビュー



